持ち家は負債か?資産か?
- 投稿日:2012年10月22日
- 最終更新日:2017年08月10日
- カテゴリ:FP大家の投資雑記
持ち家って、負債? それとも 資産?
不動産投資で有名な著書「金持ち父さん 貧乏父さん」の中に、「持ち家は負債だ」というくだりがあります。※この持ち家は、一軒家だけではなく、マンションも含みますね。
金持ち父さんの負債の定義は、簡単で分かりやすいです。
われわれのポケットからお金を取っていくものは負債であると・・・
その意味では、持ち家は住宅ローンの支払があったり、固定資産税の支払があったり、修繕費があったり・・・と、 支払いのたびにお金が出て行きますので、負債となります。
さて、一方で、ローンの返済が終われば、土地や建物が残るから、資産になると言う方もいます。
さて、どちらが正しいのでしょうか?
ここでは、投資として不動産を扱っているので、分かりやすく金持ち父さんの負債の定義を用いて、お金を取っていくものと考えます。
だったら負債だ!と、なりそうですが、単純な話ではないです。
先に私のスタンスを説明しますね。
ロバート氏の日本語訳された本は全て読んでいるので、アンチではないです。
ただ、分かりやすくするために、負債の定義の説明が足りていないように感じています。
この足りていないところが、負債か資産かの鍵を握っているような気がしています。
さて、なぜ、単純に負債にならないか?ですが、ちょっとややこしいですが、説明を。
あたりまえですが、人間なので、何処かに住まないといけないですね。
そうすると、持ち家でなければ、賃貸になります。
この賃貸も、お金を取っていくものです。
だって、毎月家賃を払ってますよね。
とすると、家に住む限りは、必ず負債を持つことになります。
※賃貸は借り物なので、自分で持ってないという話が聞こえてきそうですが、賃貸契約書で住む権利(居住権)を持つので、必ず、持つことになります。
そう考えてもやっぱり、持ち家は負債となりそうです。
ところが、見方を変えると、負債ではなくなります。
さて、どのように見方を変えるのでしょうか?
住む地域と 家賃か 支払いか
親戚の家の近所だったり、予算だったり、仕事場の近くだったり、住みたい場所だったり、何らかの理由で、住む地域って決まります。そうすると、その地域で、家賃相場や持ち家の値段から、住居費が決まります。
この住居費が、どうなのか?で、資産になるか、負債になるか?が違ってきます。
って、説明しないと分からないですね。
急ぎすぎました。。。
負債の説明を簡単に式にしてみました。
賃貸で支払うお金(A)=家賃+共用費+火災保険料+・・・
持ち家で支払うお金(B)=ローン返済額+固定資産税+修繕費+管理費+火災保険料+・・・
このAとB、同じ地域に住むからには、価値は同じになるはずです。
同じ価値でないとすると、得な方に住みたくなりますよね。
この考えを式にしてみると、以下の3パターンになります。
- (価値は同じ) A=B
- (持ち家が得) A=B+β 又は A-β=B
- (賃貸が得) A+α=B 又は A=B-α
さて、同じにするために出てきたαとβって、何でしょうか?
得した分ですよね。
得したということは、結果的に、どこかからポケットにお金を入れてくれる、金持ち父さんの定義でいうところの資産になりました。
式が表しているように、持ち家が資産(+β)にも、負債(-α)にもなります。
このため、住む地域によって、資産にも負債にもなるという考えをしています。
投資家である以上は、得をしたいので、住む地域でどちらにするか考えるようにしています。
そうそう、持ち家があると不動産投資に有利という話がありますが、必ずしもそうではないようです。
持ち家⇒不動産資産と銀行が見ているので、融資が通りやすいと言う理由からですが、持ち家に限らず不動産資産を別に持っていれば、大きな違いはありません。
確かに、住宅ローンが多額な人より、小さなワンルームでも無借金で持っている人のほうが、貸したお金返してくれそうですもの。
それに、無抵当物件なら共同担保にも取れますから。
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